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2012年07月 アーカイブ


口座開設に照会状は不要になりました

 

DBS銀行では、昨年度より、シンガポール非居住者向けの口座が新設されたため、口座開設にあたって、口座保有者の照会状は不要になりました。

詳細は01「基本情報」、口座の開設方法は 02「口座開設方法」を参照してください。

 

 

連絡先

 
●住所
DBS Bank Ltd
 
<Shenton Way Branch(シェントン・ウェイ支店)>
6 Shenton Way
DBS Building Tower Two #01-08
Singapore 068809
 
<Raffles Place Branch(ラッフルズ・プレイス支店)>
22 Malacca St #01-00
Royal Brothers Building
Singapore 048980
 
●電話番号
+65-6327-2265(カスタマーサービス、24時間対応)
 
●HPアドレス
 
●Eメールアドレス
HP上に問合せフォームあり。こちらをクリック。
 
 

口座の特徴

 
メリット
●シンガポールの証券会社を利用する際に便利
 
●シンガポールドル建てのVISAデビットカードを入手できる
 
●投資信託・債券の購入も可能
 
デメリット
●トラブルなどは基本的に現地の窓口にて解決しなければならない(非居住者を前提としたサービスは提供していない)
 
口座開設の条件
●必要書類
・パスポート(現物)
・英文の住所証明書類(現物)
 
●条件
・口座開設の目的がはっきりしていること(フィリップ証券などの証券会社に口座を開設し、その決済口座として利用するなど)
・英語を理解して、自分で口座の開設目的などを伝えられること
 
●手続き方法:現地 窓口のみ
 
口座の特徴
●預金通貨:シンポールドルのほか、米ドル、ユーロ、ポンド、日本円など12通貨(定期預金は9通貨)
 
●口座の種類:普通預金(シンガポールドルのみ)、当座預金(シンガポールドルのみ)、定期預金など(労働VISAがないと開設できないものもある)。他に、担当者が付く上位口座「Tresures」もある
 
●投資商品:投資信託、債券、仕組み預金などのハイリスク商品
 
●利用ツール:インターネットバンキング、テレフォンバンキング、VISAデビットカード*
 
●最低預金額:5,000シンガポールドル相当額(非居住者の場合)
 
●口座維持手数料:最低預金額を下回った場合、月2シンガポールドル
 
 

概要

 
シンガポール投資の拠点に利用価値高し
シンガポール最大の金融機関のひとつ。正式名称「シンガポール開発銀行」の名のとおり、1968年に政府系投資銀行として設立され、その後、銀行業務全般を行なうようになった。1998年にはシンガポールの郵便局にあたるPOSB(郵便貯金銀行 Post Office Savings Bank)を政府から買収、顧客数が500万人を突破した。
 
シンガポール内に84の支店、800以上のDBS/POSBのATMがあり、シンガポール国内のATM取引の半数以上を占めている。また米国、英国、日本、香港、インド、マレーシア、ミャンマー、中国、台湾、韓国、タイなどにネットワーク展開しているアジア最大の金融機関のひとつである。
 
通常の預金のほか、投資信託や債券、仕組み預金などの金融商品も充実しており、またシンガポールの主要証券会社に無料で送金できるなど、投資の拠点として利用価値は高い。
 
基本はシンガポールドル、外貨預金は通貨ごとに条件が異なる
口座はシンガポールドルと外貨預金。シンガポールドル口座はATMカードが付く普通預金、小切手帳が発行される当座預金のほか、その2つを合わせた利付き当座預金、定期預金がある。
 
以前は、非居住者でも、DBS銀行の口座保有者の照会状があれば簡単に口座開設が可能だったが、その後一時、労働VISAを求められるようになり、実質非居住者の口座開設は不可能になった。
 
現在は照会状は不要。労働VISAの保有が基本条件だが、ない場合でも、きちんとした口座開設目的(シンガポールの証券会社を利用していて、その決済口座として利用するなど)と、それを自分自身で伝えられる英語力があれば開設も可能。ただし、シンガポールに限らず、アジア全体の金融機関にいえることだが、担当者の裁量によるところが大きく、その判断によって口座開設を断られることもある。
 
非居住者には専用の「DBS Savings Plus」口座が提供されている。VISAデビットカードが発行される普通預金口座で、最低預金額は5,000シンガポールドル。これを下回ると月2シンガポールドルの口座維持手数料が発生する。
 
デビットカードは、シンガポール国内のATMで利用できるほか、シンガポール外ではPLUS(VISA)のATM、日本国内ではゆうちょ銀行、セブン銀行およびシティバンク銀行のATMでも利用可能。日本国内でのカード利用については「海外送金」【Q-044】参照。
 
その他、シンガポールドルおよび米ドル、ユーロ、日本円など12通貨で利用できるマルチカレンシー口座もある(下表参照)。
 
定期預金口座はシンガポールドル建てが最長36カ月、日本円を含む9通貨が最長12カ月。最低預金額は1,000シンガポールドルおよび5,000シンガポールドル相当額。ひとつ定期預金を持っていれば、インターネットバンキングで追加の口座開設が可能。
 
手続きは窓口のみ。英語でのコミュニケーションが必要
口座開設手続きは必ず本人が現地の支店窓口で行なう。シンガポールの銀行は、香港の銀行よりもハードルが高い。また、先にも説明したように、口座開設の目的が重要なため、たとえば先にフィリップ証券に口座を開設し、その証拠(書類)を持って手続きに行くなどの対策が必要。また担当者によって判断が分かれるため、いちど断られてもあきらめずに、別の支店に行って再度挑戦してみるなど、根気よくチャレンジしよう。
 
口座開設手続き自体は非常にシンプル。名前や住所などの基本情報を用紙に記入すると、銀行員がそれをコンピュータに入力してくれるので、最後に内容を確認し、電子ペンで専用パッドにサインをする(サインはコンピュータに登録される)。
 
ただし、インターネットバンキングやテレフォンバンキングを利用したい旨をこちらから言わないと、手続きをしてくれないことがあるので、必ず確認すること(書類へのサインが必要)。
 
円の現金やTC(トラベラーズチェック)での入金も可能。デビットカードやインターネットバンキング用のセキュリティデバイスもその場で発行される。
 
インターネットバンキングで海外送金も可能に
以前は、インターネットでの送金はシンガポール国内のみだったが、25,000シンガポールドルまでは海外送金も可能になった。それ以上の額を送金する場合は、オリジナルの書類を郵送する。
 
セキュリティのため、送金手続きをすると、携帯電話のショートメッセージ(SMS)を利用して、One Time Password(OTP)が送られてくる。
 
金融商品に投資&シンガポールの証券会社との組合せ
シンガポールでは銀行で株式を売買することはできないが、投資信託、債券などの取引は可能。仕組み預金などのハイリスク商品もある。窓口で担当者と相談しながら手続きするのが原則なので、興味があれば口座開設時に投資担当者を紹介してもらおう(シンガポール居住者であれば、一部インターネット上から購入できる投資信託もある)。
 
株式投資に興味がある場合は、シンガポールのオンライン証券会社を利用する。シンガポール内には金融機関同士の送金ルートがいくつかあるが、DBS銀行を通して「Giro(ジャイロ)」や「Bill Payment(請求書払い)」サービスを利用すれば、インターネット上の手続きだけで、手数料無料で証券会社に送金できるようになる。
 
DBS銀行の銀行口座とフィリップ証券などの証券口座を組み合わせると、投資の幅はかなり広がるだろう(HSBCシンガポールは、フィリップ証券をはじめ、証券会社との無料送金システムには対応していない)。
 
 

口座の種類と最低預金額

 
通貨  口座の種類 特徴 最低預金額 口座維持手数料(月)

Singapore Dollar

シンガポールドル

   

普通預金口座

Savings Plus Account

<非居住者の場合>

Expatriate Savings Plus Account

もっとも一般的な利息が付く預金口座。VISAデビットカードが付く

1,000SGD

<非居住者の場合>

5,000SGD

2SGD*

定期預金

Fixed Deposit 

預金期間は1日~36カ月。 

1,000SGD**

-

Foreign Currency

外貨 

 

マルチカレンシー口座

eMulti-Currency Autosave Account

<非居住者の場合>

Expatriate eMulti-Currency Autosave Account 

シンガポールドルと12種の外貨で利用可能。小切手が付く口座Plus Accountもある(利用手数料あり)。 

3,000SGD

<非居住者の場合>

5,000SGD

7.5SGD* 

定期預金口座

Time Deposit 

9通貨で利用可能。最長12カ月。

5,000SGD相当額***

 -

*最低預金額を下回った場合に発生する。
**預入期間1~1カ月の最低預金額は100万シンガポールドル。
***1カ月以内の短期預金については、別途最低預金額が設定されている。
 
上記のほかに、担当者が付いて、投資の相談などにのってくれる「Tresures」口座がある。最低預金額は、20万シンガポールドル、これを下回った場合の口座維持手数料は月50シンガポールドル。
 
 

外貨預金の12通貨

 
通貨 当座預金の最低預金額 利息が付く預金額 口座維持手数料 
米ドル(USD)* 1,000 1 7.50
ポンド(GBP)*  800  30,000  5
ユーロ(EUR)*  1,000  50,000  10
日本円(JPY)*  200,000  5,000,000  750
スイスフラン(CHF)*  2,200  80,000  10
オーストラリアドル(AUD)*  1,500  70,000  10
香港ドル(HKD)*  8,000  400,000  55
カナダドル(CAD)*  1,500  70,000  10
ニュージーランドドル(NZD)*   1,500  70,000  10
ノルウェークローネ(NOK)  7,500  350,000  50
スウェーデンクローナ(SEK)  8,000  400,000  60
タイバーツ(THB)  28,000  1,200,000  200
*印が付いた通貨は定期預金も可。
 
 

投資できる主な金融商品

 
投資商品 特徴   最低投資額

Unit Trusts

オフショア投資信託

ネット上にはDBS Asset Managementを中心に、5社約300本のファンドが紹介されている。窓口ではさらに多くの商品を購入できる。

1,000SGD

Structured Deposits

仕組み預金

仕組み預金インデックスや株式、債券、為替取引などを原資産とするデリバティブを組み合わせることによって、定期預金よりも高い利息が付いた商品。ただし、銀行側の判断で期間が変更され、金利も市場の状況によって変化する。 -

Bonds

債券 

債券シンガポール政府、自治体、企業などが発行するシンガポールドル建て債券と、その他の国や企業が発行する外貨建て債券がある。償還期間1~5年。  50,000SGD相当額

ELNs(Equity Linked Notes)

日本で一時期流行したEB(他社株転換社債)の類似商品。シンガポール市場に上場されている個別株を対象にコールオプションあるいはプットオプションを売る。  -

CLIs(Currency Linked Investments)

デュアルカレンシー債に為替オプションを合わせた商品。償還期間1週間~3カ月。 50,000SGD相当額
 
 

金利


DBS銀行の金利表はこちらをクリック。
 
 

口座開設申込書と手順

 
Step1:住所証明書類を手配する
英文の残高証明書を用意する。
※支店や担当者によっては提示を求められない場合もあるが、住所を伝える際にも便利なので、用意して行こう。同様に、英語表記の名刺もあると便利。
 
Step2:シンガポールのDBS窓口にて手続き
口座開設手続きは必ず本人が現地の支店窓口で行なう。とくにアポイントメントは必要なし。ただし、支店によって対応が異なるので、本店など外国人利用者の多い窓口で手続きするのがおすすめ。
 
受付で、口座を開設したい旨と、ワーキングビザを持たない非居住者(日本に居住)であることも伝える。口座を開設する目的を聞かれるので、回答を用意しておくとよい(証券会社の資金の受け皿にしたい、など)。後は担当者の指示に従うだけ。
 
口座開設手続き自体は非常にシンプル。名前や住所などの基本情報を用紙に記入すると、銀行員がそれをコンピュータに入力してくれるので、最後に内容を確認し、電子ペンで専用パッドにサインをする(サインはコンピュータに登録される)。
 
カードのPINなどは、その場で自分で設定する。忘れないように、メモをしておこう。
 
Step3:インターネットバンキングを利用したい旨を伝える
テレフォンバンキングやインターネットバンキングを利用するには、所定の書類にサインが必要。担当者から聞いてくれないこともあるので、「インターネットバンキングを利用したい」と伝える。
 
Step4:カードやセキュリティデバイスを受け取る
口座開設手続き完了後、その場でATMカードやインターネットバンキング用セキュリティデバイスを受け取る。セキュリティデバイスはランダムに6桁の数字が表示されるパスワード生成機。その数字を入力することで本人確認できる。
 
 

口座開設後の手続き

 
ATMでカードを使う
口座開設手続きが終わったら、少額でもいいのでシンガポールドルで預金をし、ATMでカードを使ってみる。日本に戻ってから使えないなど、トラブルを回避するため。
 
インターネットバンキングの登録
カードとPIN、パスポート番号があれば、インターネットバンキングへの登録が可能。ネットへのログインは、User IDとPINのほかに、シンガポールで受け取ったセキュリティデバイスが必要。
 
 

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