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How to Legally Obtain a Second Passport 

セカンド・パスポートを合法的に手に入れる方法

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[目次]


3 一般的には薦められない方法

しかし、これらの選択肢を全て無視する必要はない

 

 

 世界中の多くの人が米国市民になりたいと切望しています。そして逆に、多くの米国人がそれから逃れたいと思っているのです。

真実は、第三世界の国民から見れば米国はその夢を超えるほど裕福ですが、米国パスポートの所持者は、他のいかなる国にもない財産上の厳しい監視をされてしまうということなのです。

一般的に薦められない米国パスポート 

 セカンド・パスポートを欲しがる先進国の人々に米国のパスポートが薦められないのは、上記のような理由からです。これは他の裕福な西洋国家に対しても、一部の面では言えることです。 

 もちろん米国は、香港に比べれば、市民や他の政治的・経済的亡命者などにとって好ましい国でしょう。

しかし米国の「独裁者」は、常に市民の郵便を読みます。それらの郵便はだいたい、スイスやリヒテンシュタイン、ルクセンブルグなど「財産の楽園」から送られてくるものです。

「独裁者」は、もしそれがケイマン諸島のようなタックスヘイヴンや、米国に敵対する国(例えばイラン)などから送られたものであれば、(たとえ休日だったとしても)それらの写真をこっそり撮ります。

また彼は、自国民に米国パスポートを持ってキューバへ行くことさえ許しません。これは、第三国でキューバ旅行に必要な書類を得ておくことによって簡単に回避できますが。

彼はさらに、現金の持込みや持出しに登録を要求し、銀行やホテル、小売業者にまで客を調べさせ、現金で大きな支払いをする客について報告させています。

いちばん重要なのは、彼はその人生をかけて、自分の市民が、どこへ行こうと米国の税制から逃れることを許さないということなのです。 

 ならばなぜ、人々は米国市民になろうするのでしょうか?

 冬を暖かいフロリダで過ごしたいからですか? いいでしょう。しかしあなたは、カナダ人としてビザなしで米国に入国し、6ヶ月間特別な許可なしで同じことができるのです。

カナダドルのレートは米ドルとほぼ連動しており、あなたがもし米国滞在を年間120日以内の留めるならば、あなたは米国での所得税の納税義務を回避できるのです。

同じようにあなたは、カナダの税金も、カナダから1年のうち6ヶ月以上離れていることによって回避できます。

 それ以外の期間は、カリブ海や中央アメリカなど、近くて便利な国々がたくさんあります。マイアミからバハマまでは飛行機で30分です。

米国United States of America(北アメリカ)

 もちろん、ある人にとって毒となるものでも、他の人にとっては薬となることがあります。そこで、すでに述べた多くの欠点は別として、アメリカという国をもう少し詳しく見てみましょう。

米国外でそれなりに裕福になった人が、なぜこんな残酷な税制を持つ国に移住することを考えなければならないのでしょうか?

答えは、グリーンカードという移民投資プログラムにより、永久的な居住権を、比較的小さな額の投資で、政治的、社会的、経済的に安定した国に持てるからです。もちろん、それはあなたが生まれた場所によって変わってくることですが。

混乱し、腐敗したバナナ共和国(バナナの生産にのみ頼っているような国)から見ればどこだって魅力的に見えます。あるいは、あなたはただ英国の気候に悩むことなく、英語を聞きたいだけかもしれません。 

 もちろん、米国がその居住者に対し、彼らがどこに住んでいようとも、市民権を持っている人間には世界中のどの所得からも課税すると主張していることは事実です。したがって米国の市民権を取得する際には、移民の前に事前に計画を立て、あなたの財産を整理しておくことが必要です。

 米国内における投資は、比較的早く永住権を申請できることに繋がります。

本書執筆時点では2つの、通常の手段を回避する代替的なスキームが紹介されています。しかしそれも、あまり時間をかけてはいけません。申請書類を書いている間に規則に変更があったならば、その機会は失われてしまうからです。

投資

 1990年の米国移民法は「外国人投資家を優遇する5つのカテゴリー(fifth employment)による職業ビザ」として知られる制度を作りました。この法律によって、年間1万人の投資家が永住権ビザを取得できることになりました。そして高失業率の地域に、最低でも3,000人の職が確保されました。

このプログラムでは、すべての条件を満たしていれば永住権を取得するチャンスは大きいとのことでしたが、しかし実際には、全体で約300人にしか適応されませんでした。

 この法律は、アメリカの企業に対する最低100万ドルの投資というハードルを明確にしました。この最低投資額は、特定の失業率の高い地域では、最低10人の雇用創出を条件に50万ドルまで下げられています。

この投資は株式でもよいし、約束手形のような融資でも可能です。設備や他の有形財産も、それが合法的に得られたものであれば受け入れられます。

「新しい仕事」は、2年以内であればすでに行なっている現在の仕事でもよいし、移民投資家がその会社で重要な役割を果たすということであれば、現在の仕事の再編成やそれを拡張したものであって受入れられます。

 最初の2年間は、ビザは仮のものであり、もしプログラムの規則に従わなければ入国帰化局(INS)によって取り消される可能性があります。

 この「5つのカテゴリー」スキームに対する関心が薄れてきたので、1992年に新しいスキームが発表されました。それは「投資家ビザ・パイロットプログラム」といい、年間300人しかビザを入手することはできないのですが、より制約の少ないものになりました。「100万ドルの投資と最低10人の雇用創出」という条件は同じですが、それは他の組織が間接的につくったものも含まれます。「パイロットプログラム」開始以降、ビザの申請が少しずつ増えてきたため、INSは将来、永住権取得の制約をさらに緩和してゆくとしています。

 しかしその一方で、米国の議会は、移民を減らすためにルールを厳しくする方針を示しています。現在、議会で検討されている案では、「5つのカテゴリー(fifth preference)」プログラムの割当てを年間1万人から5,000人まで引き下げ、特定地域への優遇策を廃止して100万ドルの投資全額を要求しています。さらに米国の上院では、「パイロットプログラム」の完全廃止を求める動きもあります。

 米国の最大の欠点はその財産上の法律であり、内国歳入庁(IRS)の規則を犯した者は、資産を差し押さえられることになります。

もうひとつの危険性は、米国人がすぐに告訴する傾向にあることで、これもまた資産の没収につながります。

このような理由のため、米国に住みたいと考えている人は、米国内では、差し押さえられても問題のない最低限の資産しか持つべきではありません。そして事前に、米国外の国で、財産上の機密を確かにするための準備をしておかなければなりません。

永住権取得の申請を個人的に行なうことは可能ですが、米国大使館や領事館はその親切さにおいてはまったく定評がありません。米国人ですら、米国に直接関係することのない問合せなどは英国の領事館に質問することを好みます。

さらにINSの移民官は、本人自身がそうでないと証明できるまで、移民を希望する者はすべて犯罪者であるとの信念のもとに働いているようです。

多くの経済紙や雑誌などには、「グリーンカードを持ちましょう」と勧める代理人の広告があります。小さなバナナ共和国でパスポートを申請するよりも、米国においては、まともな弁護士を使うことが容易です。もちろん申請にあたって注意は必要ですが、質の高い代理人を選べばリスクはずっと小さなものになるでしょう。


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