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2012年07月 アーカイブ


連絡先


●住所
The Hongkong and Shanghai Banking Corporation Limited
Hong Kong Main Office(本店)
1 Queen’s Road Central
Hong Kong


●営業時間(本店)
月~木曜日、土曜日:9:00AM~4:30PM
金曜日:9:00AM~5:00PM〈いずれも香港時間〉


●電話番号
+852-2233-3888(International Banking Center=IBC、Premier専用)
+852-2748-8333(Advance専用)
+852-2233-3000(SmartVantage、その他専用)
※月~金曜日:9:00AM~5:30PM/土曜日:9:00AM~4:30PM〈香港時間〉


●HPアドレス
http://www.hsbc.com.hk/


●Eメールアドレス
internationalbanking@hsbc.com.hk(IBC専用)

 
 

口座の特徴

 
メリット
●ATMカードと香港ドル建て小切手帳が無料で発行される
 
●香港株、米国株、オフショアファンド、債券などの金融商品にも投資できる(投資口座の開設が必要)
 
●プレミア口座を開設すれば、International Bankingサービスを利用して、世界各国の支店に口座開設できる
 
●香港ドル小切手を利用して、BOOM証券KGI証券に郵送で口座開設が可能
 
デメリット
●ルールが頻繁に変わり、日本からコントロールするのが難しい
 
●日本から郵送での口座開設は実質不可能で、香港に行かなければ口座開設できない
 
口座開設の条件
●必要書類
・パスポート
住所証明書類(現物、発行日から3カ月以内の英文の銀行残高証明書)
 
●手続き方法:現地窓口のみ
※香港のセントラルにある本店の場合は、コミュニケーションが取れる英語力を求められる
 
口座の特徴
●預金通貨:香港ドル、米ドル、日本円、ユーロなど11通貨
 
●口座の種類:香港ドルおよび外貨の普通預金・定期預金、香港ドル・米ドル当座預金のほか、総合口座としてPremier、Advance、SmartVantageがある
 
●投資商品:香港株、米国株、オフショアファンド、債券、金、IPOなど(投資口座の開設が必要)
 
●利用ツール:インターネットバンキング、テレフォンバンキング、香港ドル建てATMカード、香港ドル建て小切手帳、条件によってクレジットカードも発行可
 
●最低預金額:1万香港ドル(SmartVantageの場合。口座内の全資産の合計額)
 
●口座維持手数料:最低預金額を下回った場合、月60香港ドル(SmartVantageの場合)
 
 

概要

 
アジア投資の最大拠点
ヨーロッパ最大の金融グループHSBCの香港拠点。香港内で140年以上の歴史を持ち、香港ドル発券銀行のひとつ。セントラルにある本店はその形から「蟹ビル」と呼ばれている。
 
HSBCグループ全体ではヨーロッパ、アジアを中心に全世界82カ国に1万以上の支店ネットワークを持つ(ただし、2012年7月31日付で、日本でのサービスは終了)。これらの支店およびVISAなどのネットワークによって、ATMカードが1枚あれば現地通貨での引出しが可能。グループ内に口座を持っていると、それを照会口座として他国でのHSBC口座開設がスムーズになる。
 
後述するように、香港内の証券会社(BOOM証券KGI証券)との送金システムが確立されているので、手数料無料で入出金が可能。
 
総合口座でマルチカレンシー預金&投資が可能
基本通貨は香港ドル。香港ドル普通預金口座・当座預金口座・定期預金口座のほか、日本円を含めた主要10通貨で利用できる外貨普通預金口座・定期預金口座等がある。
 
香港上海銀行(HSBC香港)の最大の特徴は、これらの口座をすべてひとつの口座番号とステイトメントで管理できる総合口座 Consolidated Account。香港ドル普通預金および当座預金口座にリンクするATMカードと香港ドル建て小切手帳が自動的に発行され、投資口座を開設すれば、香港株や米国株、オフショアファンド、債券、CDなどの売買もできる(金やIPO投資も可)。
 
総合口座には「プレミア Premier」「アドバンス Advance」「スマートバンテージ SmartVantage」の3種類あり、口座の仕組みは同じだが、それぞれ最低預金額やサービスが異なる(下表参照)。プレミアの場合、ファンドの販売手数料が0.5%割り引かれるが、担当者と直接やりとりしたいなどの目的がないかぎり、スマートバンテージで充分。ただし、スマートバンテージはもともと香港居住者が気軽に利用する口座のため、最近は担当者によって非居住者の開設を受け付けないケースもある。
 
窓口で円の入出金ができる
シティバンク香港との最大の違いは、窓口での現金の取扱い。シティバンク香港の窓口では香港ドルおよび米ドルしか扱っていないが、HSBC香港では日本円を含む10種類の外貨現金の出入金に対応している(下表参照)。
 
円口座への円の現金入金は1日7万5,000円までは無料、それ以上は入金額の0.25%のリフティングチャージが発生する(出金は総額の0.125%)。他通貨に両替して入出金する場合は為替手数料のみ。
 
郵送での口座開設は実質不可能に。本店窓口では英語力がポイント
郵送による口座開設は香港非居住者用のサービスで、HSBC Premier内にあるInternational Banking Centre(IBC)が担当する。現地に足を運ばなくても口座開設できるため、人気の高いサービスだったが、2011年後半から、必要書類として、居住地(日本)の銀行が発行する「Bank Reference(照会状)」を2箇所(2つの異なる金融機関)から取り寄せなければならないという条件が加えられ、日本居住者は実質利用不可能になった。
 
香港の窓口で口座開設する場合は、セントラルにある本店(蟹ビル)では「英語でのコミュニケーション力」が必要。担当者の説明や質問に正しく対応できないと口座開設は認められない。この点さえクリアできれば、投資口座も同時に開設できる。パスポートと英文の残高証明書(発行から3カ月以内)を持参すれば30分ほどで手続きが完了する。その他の支店については、担当者の判断次第。
 
セキュリティデバイスを使ったインターネットログイン
窓口で口座開設手続きが完了すると、ATMカードとPIN(暗証番号)、小切手帳が手渡される。支店や担当者によっては、テレフォンバンキング用PINやインターネットバンキング用のセキュリティデバイスもその場で発行される。
 
テレフォンバンキングPINおよびセキュリティデバイスが発行されなかった場合は、後日、自分で登録・手続きする。
 
セキュリティデバイスは6桁の数字(セキュリティコード)がランダムに表示される小さなアイテムで、ログインの際に使用する。送金指示を出す場合にも、セキュリティコードの入力が求められる。
インターネットバンキングを利用して香港内外に送金することができるが、事前に送金限度額を設定しておく必要がある。さらに、1日5万香港ドルを超える送金は送金先登録が必要になる(登録先への送金限度額は1日100万香港ドル)。
 
送金額設定および送金先登録はいずれも、インターネット上から規定のフォームをダウンロードし、記入・サインをしてオリジナルを郵送するか、窓口に提出する(ただし、長期間使用しないとセキュリティのためリセットされる)。
 
送金先登録書やインターネット上の送金フォームには文字数制限があり、コルレス銀行を指定した送金指示は不可能。その場合は「電信送金申込書 Telegraphic Transfer Application Form」に記入・サインをして郵送する。
 
口座から香港ドル送金をしたい場合は、電信送金よりも小切手を利用したほうがずっと簡単。香港外への電信送金手数料は100香港ドル+海外送金手数料(送金先銀行による)。
 
香港の証券会社と組み合わせるのが賢い方法
投資口座を開設した場合は、インターネットを利用して下の表の金融商品に投資可能。総合口座内の香港ドル普通預金もしくは当座預金を決済口座として利用できる。香港株を取引する場合は売買手数料(売買代金の0.25%)のほか、月25香港ドルの信託手数料Safe Custody Feeが発生する(該当期間内に取引がなく、保有株もなければ免除)。
 
香港の証券会社、BOOM証券KGI証券は日本から郵送で口座開設でき、手数料も安い(HSBC香港の小切手があれば認証も不要)。HSBC香港の銀行口座とオンライン証券会社を組み合わせれば、実質的に投資口座を保有したのと同じことになる。インターネットバンキングの「Bill Payment(請求書払い)」サービスを利用すれば、HSBC香港と証券会社間の入出金は無料。
 
いざというときは香港に行く覚悟を
通常使用している分には問題がないが、なにかトラブルが発生した場合は、日本からEメールや電話で指示を出すのはかなり大変。支店窓口で処理すべき手続きを海外から行なうので、担当者が誰なのか定まっていない場合もある。そんなときは、思い切って香港に行ったほうが早い。
 
本来は香港に住む個人・法人のためのローカルバンクであり、海外居住者向けのオフショアバンクではないということを理解して上手に利用したい。
 
 

総合口座の種類と最低預金額


口座の種類   特徴   最低預金額* 口座維持手数料** 

SmartVantage

スマートバンテージ

インターネットバンキングをメインとする口座。 10,000HKD 60HKD

Advance

アドバンス

普通預金口投資口座に担当者が付き、電話等で指示を出せる。 200,000HKD 120HKD

HSBC Premier

プレミア

ひとりひとりの顧客に担当者が付く。定期間前に通知をする口座。通知期間によって30、90、180日がある。 1,000,000HKD 380HKD
*最低預金額は口座内の全資産の合計額の3カ月平均。
**口座維持手数料は最低預金額を下回った場合の月額。

外貨預金の11通貨


通貨
オーストラリアドル
カナダドル
ユーロ
日本円
ニュージーランドドル
ポンド 
シンガポールドル
スイスフラン
タイバーツ
米ドル
(人民元)*
*人民元預金は香港居住者のみ。 
 
 

投資できる主な金融商品

 
●SmartVantage、Advanceの場合
 
投資商品  特徴   最低投資額 手数料 

Stocks

株式

香港市場の企業株、H株、レッドチップス、GEM、上場外国株、ワラント。米国株も****。香港非居住者は現物取引のみ。月1,000香港ドルから積立プランあり。  

-

<香港株の場合>

売買手数料*:0.25% (最低100HKD)  

信託手数料:25HKD/月**

<米国株の場合>

売買手数料*:18USD(1,000株までの場合)

口座維持手数料:5USD/月***  

Unit Trusts

オフショア投資信託

HSBC Investmentsを中心に、13社約300のファンドが購入できる。販売手数料無料のファンドもある。月1,000香港ドルから積立プランあり*****。   1,000USD
または
10,000HKD
販売手数料、信託手数料はファンドによる
(目論見書などで確認のこと)

Bonds/Certificates of Deposits

債券/CD

香港ドル建て社債・政府債、HSBC発行のCD、米国債、米ドル建て債券など。   30,000USD
または
100,000HKD  

信託手数料:年0.05% (最高2,500HKD/半年、最低150HKD/半年)

*その他、証券取引所に支払う費用など(香港内のどの証券会社を使っても同額)。米国株も同じ。
**該当期間に1回の取引も株保有の記録もない場合は免除。
***2012年12月まで免除。
****プレミア口座では外国株の売買が可能(電話取引のみ)。
*****ネット上から積立プランを設定すると1%の販売手数料ディスカウントサービスあり。 
 
 

金利

 
HSBC香港の金利表はこちらをクリック。
 
 

口座開設申込書と手順

 
Step1:住所証明書類を手配する
発行日から30日以内の英文の残高証明書を用意する。
 
Step2:香港のHSBC窓口にて手続き
とくにアポイントメントは必要なし。申込書は銀行側が会話をしながらコンピュータに入力、作成してくれる。
このとき、英語でのコミュニケーションがうまくとれないと、担当者の判断で口座開設を断られるケースもある。
 
Step3:内容を確認し、サインをする
担当者が入力した情報をプリントアウトしてくれるので、内容を確認し、サインをする。
 
Step4:カードやPINを受け取る
口座開設手続き完了後、その場でATMカードやPIN、小切手帳などを受け取る。
※支店や担当者によっては、テレフォンバンキングPINやインターネット用のセキュリティデバイス(パスワード生成機)もその場で発行してくれる。
 
 

口座開設後の手続き①

 
口座の活用に必要な4つのアイテム 
ATMカードは香港ドル当座・普通預金、小切手は香港ドル当座預金で決済される。

総合口座を開設をすると、自動的に以下のアイテムが発行される。

・香港ドル建てATMカード+PIN(6桁の暗証番号)
・香港ドル建て小切手帳
・テレフォンバンキング用PIN
・インターネットバンキング用セキュリティデバイス

ATMカードとPIN、小切手帳は窓口でその場で手にすることができる。テレフォンバンキング用PINおよびセキュリティデバイスがその場で発行されなかった場合は、後日自分で手続をする⇒口座開設後の手続②および③へ。

小切手はすぐに利用が可能。ただし、決済時に当座預金口座に資金がないと不渡りとなり、手数料が発生するので注意。小切手の書き方は「海外送金」【Q-027】参照。
 

窓口で香港ドルを入金する
口座開設手続きが終わったら、自分で入出金窓口に行って入金する。ATMカードを利用するには、香港ドル普通預金か当座預金口座に資金がなければならないので、まずは香港ドル口座に入金するとよい(両替をして入金することも可能)。
 

ATMカード用PINは香港で必ず変更
ATMでの利用には6桁のPIN(暗証番号)が必要。カード用PINの変更は香港内のHSBCのATMでしかできない。帰国する前に忘れずに、PINの変更をしよう(変更していないと、インターネットバンキングの登録に使用できない)。同時に、残高照会でも引き出しでもいいので、先に入金した資金を確認してみよう。

カードは香港ドル普通預金および当座預金にのみリンクしている。いくら円口座に多額の預金があっても、香港ドル口座に預金がないと引き出すことはできない。ATMで現金を引き出したい場合は、事前にインターネットで香港ドル口座の資金を確認し、ない場合には資金を振り替えておく。

日本国内でのカード利用については「海外送金」【Q-044】参照。

tips 電信送金のタイミング
電信送金で入金する場合は、口座番号がわかって、インターネットバンキングが利用できるようになってからにしたい。すぐに着金が確認できるので安心だ。


口座開設後の手続き②

 
テレフォンバンキング用PINの設定および変更を
テレフォンバンキングは英語が苦手な人にとっては利用価値がないように思えるが、インターネットでトラブルが発生した場合など、頼らなければならないこともあるので、手続きはきちんとしておきたい。

窓口でテレフォンバンキング用PINを与えられた場合、そのPINは仮のものなので、初回の利用時に変更を求められる。またHSBC香港のATMでも変更が可能。

窓口で発行されなかった場合は、テレフォンバンキング専用電話に電話をかけて、自分で登録する。その際にATMカードのPINが必要になる。テレフォンバンキングPIN の登録方法はこちらをクリック(実際に利用する際には口座番号も必要)。


口座開設後の手続き③

 
インターネットバンキングのID・パスワード登録
インターネットバンキング用のユーザー名とパスワードは、インターネット上から自分で登録する。その際、口座番号のほか、以下のどちらかのデータを入力する。

・カード用PIN
・テレフォンバンキング用PIN

PINはいずれも、銀行側から与えられたものではなく、自分で変更設定したものでなければならない。
 
[インターネット・ログインに必要な3つのセキュリティデータ]
1. Username:ユーザー名。インターネット上で設定。文字と数字の組合せで8~15文字。
2. Password:ログインパスワード。インターネット上で設定。文字と数字の組合せで8文字。
3. Security Code:セキュリティコード。セキュリティデバイスのボタンを押して、そのときに表示される6桁の数字。
 
なお、口座の残高など、最低限の情報だけにアクセスできる、セキュリティデバイスを使用しないログイン方法もある(利用するには「Second Password」を設定する)。

Step1:ユーザー名とパスワードを登録する
オンライン上でユーザー名とパスワードを登録する。窓口でセキュリティデバイスが発行されていない場合は、IDおよびパスワードを登録した段階で、自動的に発送手続きがとられ、デバイスが発送されると、デバイスを利用したログイン方法に変更される(それまではユーザー名とパスワードのみでログイン可能)。
 
Step2:セキュリティデバイスを登録する
デバイスが届いたら(窓口で発行された場合も同様)、自分のデバイスを登録し、セキュリティコードを有効(Activation)にする。登録するのはセキュリティコードSecurity CodeとシリアルナンバーSerial Number(デバイスの裏に書かれている2桁-7桁-1桁の数字)、さらにパスポート番号のなかから3つの数字を求められる。


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