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出版物のご案内
How to Legally Obtain a Second Passport
セカンド・パスポートを合法的に手に入れる方法
内容見本
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第9章 選択できるオプション
あなたは本気ですか？
この章でご紹介するさまざまな選択肢には、英領オフショア諸島における「温室」生活、領土を有しない共和国の市民権、「浮遊都市」の居住権などがあります。これらは本当に真剣な選択肢なのでしょうか？
もちろんです。最後の選択肢には多くの金銭的な裏付けが必要でしょうが、この本を読み終わる頃には現実になりうるのです。
サークの温室に住む14名
サーク（Sark）はもっとも新しく設立された英国領のタックスヘイヴンで、ガーンジー島（Guernsy）からわずか15kmのところにありますが、規制の厳しい近隣のジャージーやガーンジーとは異なり、比較的規制の緩い管轄区域です。
もしあなたがサークに居住することを希望するのなら、多くの人にとってよい選択肢は、退職したパン製造業者の保有する小さな温室です。
電話帳によれば、この住所には14名が住んでいると同時に、3つの会社が登録されています。けれども、あなたはこの家のどの住人も見つけることができないでしょうし、会社といっても、その事務スペースは非常に限られています。なぜなら、これは改築された温室だからです。
郵便私書箱として知られている「便宜的住所Accommodation
Address」は、そう新しいものではありません。私は以前、離婚書類の送付先として使ったことがあります。これは、私の現在の住まいを別れた妻や彼女の代理人弁護士によって突き止められるのを防ぐことが目的でした。
大変ものわかりのいい副裁判官が、宣誓供述書に宣誓した後に、微笑んでこう尋ねました。「ほう、郵便局の私書箱に住めるのかね？」と。そして、何の騒ぎもなく彼は離婚書類に署名しました。
電話の伝言は世界中のどこからでも聞くことができる
サークで行われていることは、究極の「便宜的住所」を置くことです。
サークにかけられるすべての電話は、留守番電話を使って迅速に処理されます。ボイス・メールの伝言は、世界中のどこからでも遠隔操作によって聞くことができます。郵便は、信頼できる仲介者の行なう転送サービスによって送られます。居住者は実際にはサークにいるわけでなく、世界中に散らばっているということを誰も知らないのです。
サークと所得税
サーク島の統治者で「サークの領主」であるマイケル・ボーモント氏は、裕福な人々が「自分はサークの居住者だ」と税務当局を説得することを認めています。彼は、「サークの居住者は、誰も外部からの干渉を欲していない」と述べています。このことは、古い領主権の下に、いまだに年間税として1本の煙突につき1羽の鳥を徴収したり、結婚の際に花嫁と一夜を共にする権利を有する者たちにとって驚くべきことではないでしょうか。
会社登録について尋ねると、サークの出納官であるトレバー・ハモン氏は、その必要性を理解できないと言いました。そして、「登録は所得税制度を確立する一歩となるでしょうが、我々はそれを望んでいません」と付け加えました。
英国内国歳入庁は、
「もしあなたが1年のうち6ヶ月以上英国にいたとしたら、あなたはたとえサークに住所があろうと、課税の観点からは英国の居住者となるでしょう。そう言わなければ、虚偽の申告となるでしょう。それ自体は法律違反とはならないでしょうが、あなたが課せられるべき税金を回避していることは、罪として問われるでしょう」
とコメントしています。
旧来からのタックスヘイヴンであるガーンジー島の会計士アラン・ドナルドソン氏は、「英国に居住している居住者や本籍のある人々に関する限り、脱税と同じだ」と述べています。しかし彼は、「英国外の住人にとって、同じことは当てはまらないだろう。彼らは合法的に税金の支払いを回避しているだろう」と付け加えています。
サーク「居住」： 無条件のパスポート所有の資格はない
チャネル諸島の中でもっとも小さな島であるサークは、はたして独立国なのでしょうか？
英国社会保障局の発行する国外居住者のための年金資格に関するパンフレットでは、ガーンジーとジャージーは、フィリピンとスイスの間に記載されていて、国として紹介されています。厳密に言えば、チャネル諸島は英国領であり、サークの領主は英国政府に対し年間1.79ポンドという破格の金額を、島を運営するための特権料として支払っています。
サークに居住する際の主な欠点として挙げられるのは、パスポートが自動的に発行されるわけではないことです。しかしながら、チャネル諸島に実際に住んでいる英国市民は、地元のパスポートの申請ができます。私は、数年前に短期間だけガーンジーに住んでいたときにやったことがあります。しかしそれ以降、規制が厳しくなり、とくにジャージーでは、あなたが億万長者であることを証明しなければならなくなりました。
言うまでもなく、こうした便宜的住所を使うことは、二重国籍を有することに加えて、銀行や税金を考慮すると利便性の高いものでしょう。サークの私書箱サービスは、年間1,000ドルを支払えば利用できます。
私書箱サービスを利用するなら、とくに人気が高く問題のない英国やスペイン、カナダをお勧めします。こうした国々は私書箱サービスに対して自由です。
一方、リヒテンシュタインやルクセンブルグ、スイスでは、郵便局は普通、受取人が商業的に登録してあるかどうかを確認されます。
