Vol.1

ゴミ投資家のための

ビッグバン入門

    

1998年4月25日発売

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TOPIX1238
NY Dow9064.60
NASDAQ1868.96
$\130.18

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*本書に記載されている情報はかなり古くなっております。

 

「ゴミ投資家」シリーズの第一作で、もっとも思い出深い本です。

最初、オルタブックスさんから企画の打診を受けたのが97年秋。アジア通 貨危機で韓国がIMF管理になり、日本では三陽証券、北海道拓殖銀行、山一證券が相次いで経営破綻していた頃です。

当時の橋本内閣による「六大改革」の筆頭に金融ビッグバンが挙げられ、984月の外為法改正を機に日本の金融業界に大変革の嵐が襲う、と言われていました。

一足早くビッグバンを迎えたイギリスのように国内金融機関の大半は外資に買収され、国内預金の多くが日本を見捨てて海外に流出し、財政は破綻して日本経済はハイパー・インフレに見舞われ、超円安の世の中がやってくる、と予言する本が書店に溢れていました(最近と似てますね)。

その中で、「ごくふつうのサラリーマンにとってビッグバンとはいったい何か?」を体験的に考えてみようというのが最初のアイデアでした。

そこからの経緯は本に書いたので繰り返しませんが、当時流行していたシティバンクの外貨預金や外債・デュアル債、外国籍のファンドなどをいろいろ試してみたあげく、手数料コストと税コストを考えると、私たちのような少額の投資(ゴミ投資!)ではたいして儲からないとわかり、最後に、ヨーロッパのタックスへイヴンのひとつ、ジャージー島(チャンネル・アイランド)にあるケイターアレン銀行(現在はアビーナショナル・オフショア)にメールオーダーで口座をつくってみるところで終わっています。

本が発売された直後から、当時は出版社のメディアワークスさんのサイト内につくられた掲示板に読者の方々の投稿が相次ぎ、その反響にびっくりしました。その投稿のほとんどが、ケイター・アレン銀行への口座開設に興味を持ったという内容だったことから、海外投資の情報を実体験に基づいて提供するという、その後の「ゴミ投資家」シリーズのアイデアが生まれました。

当時は私たちも試行錯誤で、掲示板参加者のみなさんとのやりとりの中から情報を確認したり、次の企画を考えていくという、とても楽しい経験もできました。

 

●この本で書いたこと

1)郵便貯金・簡易保険を解約しよう

日本国を蝕む特殊法人への財政投融資制度を廃止するには、私たち一人ひとりが、財投の原資である郵便貯金や簡易保険を解約するのがいちばんの早道。

↓ (現在)

小渕“なんでもあり”内閣で莫大な財政赤字を垂れ流した後、小泉“改革”内閣になってようやく、特殊法人改革や郵便三事業の民営化が緒についた。

2)シティバンクは金利が安い

シティバンクは、競争相手である邦銀がだらしないことをいいことに、法外に安い金利で資金調達している。

 ↓

邦銀が外貨預金に力を入れはじめ、金利上乗せキャンペーンなどを乱発したことで多少の改善は見られた。でもやっぱり、シティバンクの金利は安い。ドル預金するなら、証券系のUSMMFを使おう。

3)銀行の為替手数料は高い

シティバンクをはじめとする銀行系の1ドル=1円という為替手数料は法外に高い。

 ↓

現在でも、基本的に銀行系は1ドル=1円でほぼ横並び。証券系は1ドル=50銭。商品先物会社のFX取引では1ドル510銭。

4)デュアル債は個人投資家が常に不利になるインチキ商品

日本人向けに“特殊加工”されたデュアル債には流通市場がないため、売買価格は証券会社の言い値で、個人投資家は圧倒的に不利な状況に置かれている。

 ↓

円安傾向が続いた98年秋までは調子良かったがその後の円高局面 で元本割れが続出。投資家が損切りしようにも時価がわからないなどの欠陥が露呈し、現在は完全に消滅。インチキ商品であったことが証明された。

5)ファンドの売却益課税はあまりに不公平

当時、ファンド(投資信託)には「平均信託金」という妙なものが存在し、売却益は実際の購入価格ではなく、この平均信託金との差額に課税された。したがって、購入価格よりも平均信託金が安いファンドを購入すると、売却時に法外な税金を取られるという理不尽なことがまかり通 っていた。

 ↓

日本の金融市場に対する税制の歪みを象徴していたこの「平均信託金」は、2000年になってようやく廃止された。

6)沖縄をタックスへイヴンにしよう

 日本語ベースのタックへイヴンがひとつくらいあってもいいじゃないか。

 ↓

国際資産運用コンサルタント、RM・ナッシュ氏へのインタビューでの提案。当時は荒唐無稽と思われたが、現在はタックスヘイヴン化で成功したアイルランドなどを参考に、沖縄の地元有志が「経済特別 区」を日本政府と折衝中。

 

●この本の投資成績

1997年秋から1998年はじめにかけて、120円台半ばでドルを購入して海外口座に預金。

外為市場はその後の“日本売り”とヘッジファンドの円キャリー・トレードによって円安が進み、19986月と8月に140円割れ。しかし、10月のロシア危機にともなうLTCMの破綻でヘッジファンドがドルを投売りし、たった3日間で135円台から115円台に急騰した。

99年後半は日本株の上昇ともに円高局面、99年末の102円でピークに。

2000年は105円〜110円のレンジで推移。2001年以降、円安に動き、現在はふたたび120円前後。けっきょく為替損益はなく、金利分(年約5%)が利益になった。

(2001/8/15)


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