ゴミ投資家のための株式トレード入門

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株式トレードを120%楽しもう!

 本書は、個人投資家が「株式トレード」を楽しむための入門書です。

 トレーディングTradingは短期売買を積み重ねる手法で、長期投資とは考え方が異なります。1日ですべてのポジションを決済する方法を「デイ・トレードDay Trade(DT)」、2〜3日から1週間程度の短期間で売買を繰り返すやり方を「スウィング・トレードSwing Trade」と言います。DTでは、1回の売買時間が30秒から1分ということも珍しくありません。

 DTは1990年代後半にアメリカの個人投資家の間で大流行した投資手法ですが、それ以前に日本でも、「日計り」という短期売買が知られていました。ところが「日計り」は、個人投資家が100%大損する投資法でした。

 日本でもアメリカでも、これまで個人投資家が短期売買で利益を上げるのは絶望的でした。しかしその一方で、証券会社や機関投資家の中には、株式や債券・為替などのトレーディング(自己売買)で巨額の利益を計上するところがいくらでもあります。同じ短期売買(トレーディング)なのに、個人は大損して、機関投資家だけが大儲けするのはいったいなぜでしょうか。

 この問いに対してアメリカの個人投資家が、「それは投資条件が不平等だからだ」と主張したところから、「DT革命」は始まりました。彼らは、機関投資家と同じ条件でトレードすることができれば、個人投資家がプロを上回る利益を稼ぎ出すことは充分可能だということを発見したのです。

 DTが要求した条件は、簡単に言うと、次の3つです。

  1. リアルタイム株価や機関投資家の手口などの投資情報が開放されること。

  2. 売買注文が、機関投資家と同レベルで、即座に約定されること。

  3. 売買手数料が、機関投資家と遜色ないほど充分に安いこと。

 逆に言えば、これらの条件が整わなくては、個人投資家がプロのトレーダーに伍していくことはできません。

 翻って、日本ではどうでしょう。

 つい最近まで、個人投資家がリアルタイムの株価を知る方法は、証券会社の窓口で株価ボードにはりつくか、電話をかけて問い合わせるしかありませんでした。買いや売り注文(板)がどの程度入っているかなどの情報も、証券会社の営業マンに尋ねるほかありません。

 しかしこうした熱心な客は、実は、証券会社にとってはカモがネギを背負ってきたのと同じです。客は電話線の向こうの営業マンの言葉を頼りに売買するほかないわけですから「買い板が厚いから強気でいいんじゃないですか?」「大口の売りが出てきたんでそろそろ手仕舞いしましょう」などと言われれば、その甘い誘いに逆らうことは不可能です。これで売買注文の1.05%もの法外な手数料を取られるのですから、彼ら「日計り投資家」が大損することを運命づけられていたとしても不思議でもなんでもありません。個人投資家の注文が、機関投資家よりも後回しにされるなどということも、日常茶飯事だったようです。

 ところがこの1〜2年で、日本でも株式トレードをめぐる投資環境が劇的に変わりました。

 98年10月からの株式売買手数料自由化でオンライン証券会社が次々と参入し、売買手数料はアメリカのディスカウントブローカー並に下がりました。売買執行もすべてオンライン化されていますから、注文から約定までのスピードも格段に向上しています。そのうえ一部のオンライン証券会社では、インターネット上でリアルタイム株価や板(気配値と注文数)を自動表示するサービスを始めています。アメリカのデイ・トレーダーたちが使っているソフトには見劣りしますが、これなら、中小証券の自己売買部門と比べても遜色ないレベルだと言えます。

 こうして日本でも、ようやく、個人投資家が「株式トレード」を楽しめるような環境が整ってきました。あなたにもし幸運と才能があれば、大きな資産を築くことも不可能ではないでしょう。

 本書では、素人が「株式トレード」を始めるときの基本や、トレードに必須の信用取引の基礎知識、テクニカル分析の使い方や評価法を、できるだけわかりやすくまとめてみました。もちろん、これまでのシリーズと同様に、すべて自分たちで試しています。

 あとは、実践あるのみです。

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